第14回 「俳句と短歌 往来自在な地続きの存在 寺山修司を通して考える」
日時:2019年7月28日(日)14時~17時
場所:京都東山区
司会:工藤 惠
テーマ:「俳句と短歌 往来自在な地続きの存在 寺山修司を通して考える」
寺山修司(1935年―1983年)は、1954年、短歌による文壇デビュー以降、評論、詩、演劇、映像などに多彩な才能を開花させていくが、十代には多くの俳句を作っており、彼の短歌には自作俳句を展開したものが数多くある。
わが夏帽どこまで転べども故郷
ころがりしカンカン帽を追うごとくふるさとの道駈けて帰らむ
この家も誰かが道化揚羽高し
この家も誰かが道化者ならむ高き塀より越えでし揚羽
芯くらき紫陽花母へ文書かむ
紫陽花の芯まっくらにわれの頭に咲きしが母の顔となり消ゆ
この寺山の俳句から短歌への引き延ばしは、俳壇・歌壇に物議を醸したが、本人は「いつも同一の舞台だけでは寸法があわなくなる」として、「イメージをちぢめたりのばしたりして一つの作品を試作」することの意味を主張していた。
寺山修司の作品の鑑賞を通して、あるいは参加者自身が俳句から短歌、短歌から俳句への展開を試みることで、それぞれの詩形が作り出す世界を味わっていきたい。
参加費:500円
ご予約は workshop301@outlook.com まで
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